F1とFIA、2026年ガバナンス協定の重要な合意に近づく
2026年発効予定の新しいコンコルド協定の後半部分、特にガバナンスに関する取り決めが、F1(FOM)とFIAの間で最終調整段階に入っています。チームはすでに今年初めに、この新契約の商業的側面について署名を終えています。
なぜ重要か
コンコルド協定のガバナンス部分を最終決定することは、2026年以降のフォーミュラ1の運営方法を定義する上で極めて重要です。この合意は、スポーツの運営、チームの権利、ロジスティクスに関する基本的な側面を概説しており、主要な項目は12月中旬までに解決される必要があります。
全体像
コンコルド協定は、F1チーム、FIA(統括団体)、フォーミュラ・ワン・マネジメント(商業権保有者)の間で締結される基本契約であり、リバティ・メディアの監督下でF1レースの規約を定めます。商業面(イメージ権や賞金の配分など)は今年初めに解決されましたが、ガバナンスに関する交渉は継続されています。
詳細
- 交渉状況: 協議は最終段階に入っており、いくつかの小さな障害はあるものの、友好的に進められています。
- FIAの財政的立場: FIAのモハメド・ベン・スライエム会長は、F1の成長から商業権保有者やレースプロモーターほどFIAが利益を得ていないと述べています。FIAは、近年のレース数やスプリントイベントの増加を指摘し、新しい協定においてより有利な財政的合意を求めています。
- 商業化過多への懸念: FIAは、過度な商業化が安全性や運営業務に影響を与えていることについて懸念を表明しています。例としては以下が挙げられます。
- VIPアクセス: VIPパスの販売に関するより良い情報共有と、安全性やスタッフの業務に支障をきたさないよう、パドックおよびグリッドへのアクセスに上限を設ける要求。
- パドックの整合性: シルバーストンでのDHLホスピタリティユニットのように、チーム、タイヤサプライヤー、FIA、FOMに指定されたエリアに許可なく現れるホスピタリティユニット。
- トラックサイドアクセス: セッション中にVIPが公式の足場やカメラマンの主要な場所を占拠すること。
- メディア施設: メディアセンターがパドックから遠く離れた仮設構造物に移動させられ、従来のセンターがVIP向けにますます使用されていること。
- 運営上の課題: 2025年のスプリントカレンダーの確定が遅れているのは、スプリント週末に多数のFIA職員を追加で派遣するロジスティクス上の課題に関連している可能性があります。
- FIAのブランド露出: FIAが運営する記者会見の背景など、世界中でテレビ放映される場面で、F1ロゴと並んで世界選手権の統括団体としての存在を示すFIAブランドの露出を増やすことへの要望があります。
今後の展望
残された障害は比較的小さいと見なされており、F1とFIAの双方は友好的な解決に向けて精力的に取り組んでいます。今年末までには合意に達し、収益を最大化しつつ運営の健全性を維持しながら、スポーツが効果的に運営され続けることが期待されています。