
ピアストリ、メキシコ予選でのペース不足は「少々謎」と認める
オスカー・ピアストリのF1世界選手権(2025年)におけるタイトル争いが、メキシコシティでの予選で再び懸念材料となった。土曜日の予選セッションで不安定なパフォーマンスを見せたマクラーレンのドライバーは、当初8番手からスタートする予定だったが、カルロス・サインツのペナルティにより1グリッド上がり、7番手から日曜日のグランプリに臨むことになる。しかし、このわずかな挽回も、今週末の彼のパフォーマンスレベルを取り巻く懸念を和らげるものではないだろう。
なぜ重要か:
- 堅調なシーズンを送ってきたピアストリが、チームメイトのランド・ノリスに対して、ここ数週末で突然かつ持続的なペース不足に苦しんでいることは、彼のチャンピオンシップ争いとマクラーレンのマシン全体のパフォーマンスに疑問を投げかけている。タイトル争いにおいて一貫性は鍵であり、これらの苦戦は、チャンピオンシップ獲得に必要な心理的勢いに影響を与える可能性がある。
詳細:
- 顕著なタイム差: ピアストリがQ3で記録したベストラップは、ポールシッターでありチームメイトのランド・ノリスから0.588秒遅れだった。この大きな差は、ピアストリとマクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラ双方を困惑させている。
- チームの反応: アンドレア・ステラはタイムロスを「コーナーごとにミリ秒単位のロス」と表現し、単一の大きな問題点を特定することの難しさを強調した。
- ドライバーのフラストレーション: ピアストリ自身も「あのセッションでギャップは大きく、週末を通して大きかった」と認め、「まずまずの仕事をしたと思っているし、マシンも悪くないと感じていた。だから、ラップタイムの不足は少々謎だ」と述べている。
- 連続する不調: これは、オースティンでの精彩を欠いたパフォーマンスに続き、ピアストリが2週末連続でノリスに大幅に遅れをとったことを示している。トラック固有の問題と思われていたものが、より持続的な問題となってきているようだ。
- 一貫した遅れ: ピアストリは、メキシコでの全セッションでノリスとのギャップが常に「4〜5 tenths(0.4〜0.5秒)ほど」あったと指摘しており、これは懸念すべき兆候である。
- かろうじての突破: Q3進出自体も容易ではなかった。ピアストリはQ2を7番手でかろうじて通過したが、これは角田裕毅(ツノダ・ユキ)よりもわずか0.079秒速かったに過ぎず、余裕のあるペースの欠如を示唆している。
行間の意味:
ピアストリは自身のドライビングスタイルへの信頼感を保っているものの、ペース不足の根本原因を特定できないことが、懸念を増大させている。「シーズン序盤から、数レース前まで状況が非常に良かった時と比べて、私のドライビング方法はほとんど変わっていない。だから、今週末ラップタイムが不足していた箇所を特定するのは難しい」と彼は語った。
今後:
ピアストリはマクラーレンが「解決策を見つけられること」を願っているが、現在のパフォーマンスを取り巻く謎は早急に解明される必要がある。タイトル争いが終盤に差し掛かる中、この傾向は決定的となる可能性がある。メキシコGPは、厳しいフォームの連続の中でチャンピオンシップリードを維持するために戦う彼の気質と適応力を試す重要なレースとなるだろう。もしこの「謎」が継続的な傾向となれば、彼のチャンピオンシップの野望は深刻な危機に瀕する可能性がある。
元の記事 :https://f1i.com/news/552021-piastri-admits-pace-deficit-in-mexico-qualifying-a-b...






