
ランド・ノリスのF1シーズンを劇的に変えた、ステアリングホイールからの「ラップタイム差」削除という決断
要約
ランド・ノリスがF1予選不振脱出の秘訣として、ステアリングホイールのラップタイム差表示削除を挙げました。これによりメキシコシティでポール&優勝を果たし、チャンピオンシップ首位に浮上しました。
なぜ重要か:
ランド・ノリスは、予選での不振を打破しF1チャンピオンシップ首位に返り咲いた秘訣が、ステアリングホイールから「ラップタイム差(デルタ)」情報を削除したことだと明かしました。この微細な変更は彼のパフォーマンスを劇的に向上させ、メキシコシティGPでの圧倒的なポールポジション獲得と優勝の原動力となりました。これは、極限の集中力と精神力で限界を押し広げるF1の真髄を示しています。
詳細:
- メキシコシティでのポール: ノリスは、オートルドロモ・エルマノス・ロドリゲスで1分15秒500を記録し、2位のシャルル・ルクレールに約0.3秒差をつけてポールポジションを獲得しました。
- ペースを意識せず: 驚くべきことに、ノリスはラップ中の自身の速さを全く把握していませんでした。マクラーレンMCL39のステアリングホイールから全てのラップタイム情報を削除していたためです。
- 圧倒的なレース優勝: このポールポジションが、30秒以上の差をつけてルクレールを退け、10回目のF1優勝を飾りドライバーズチャンピオンシップ首位奪還へと繋がりました。
- ノリスのコメント: 彼は1分15秒500というタイムに驚き、「モナコでのラップのように、全てが自然に噛み合った」と語りました。
- モナコでの決断: この変更はシーズン8戦目のモナコGP前に行われました。それ以前、ノリスはバーレーンやサウジアラビアGPでミスを犯していました。
- 予選成績の向上: デルタ表示削除後、ノリスは13戦で4回のポールポジションを獲得。それ以前の7戦での1回と比較して、顕著な改善です。
行間から:
ノリスはデルタ表示が「邪魔になっていた」とし、削除後は「ラップの始まりやコーナーの状況に関わらず、とにかくプッシュできる」ようになったと語りました。リアルタイムの参照なしに各コーナーへ集中することで、より本能的でアグレッシブな走りが可能になりました。
今後の展望:
シーズン残り4戦となり、ノリスはチームメイトのオスカー・ピアストリに1点差でリードしています。この精神的な変化から生まれた予選での安定性が、タイトル争いを続ける上で鍵となるでしょう。
元の記事 :https://racingnews365.com/the-lando-norris-change-that-transformed-his-f1-season






