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マックス・フェルスタッペン、F1における義務化される冷却ベスト導入に異議

マックス・フェルスタッペン、F1における義務化される冷却ベスト導入に異議

要約
マックス・フェルスタッペンは、快適性やコックピットのスペース問題を理由に、2026年からのF1義務冷却ベスト導入に反対を表明しました。FIAはドライバーの安全を重視していますが、フェルスタッペンは個人の選択や他の安全対策の優先順位を主張しており、議論の継続が予想されます。

F1ドライバー、義務化される冷却ベスト導入に反対の意

3度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが、2026年からのF1ドライバーへの冷却ベスト着用義務化を目指すFIAの提案に対し、強い反対の意を表明しました。

これは2023年カタールGPでの極度の暑さに対応したFIAの安全策ですが、フェルスタッペンは快適性の問題とコックピット内のスペースの制約を理由に、ドライバーの選択に委ねるべきだと主張しており、安全とドライバーの個人的な選択を巡る議論が巻き起こっています。この問題は、今後のF1のレギュレーションやドライバーのウェルビーイングに影響を与える可能性があります。

なぜ重要か:

2023年カタールGPでの極度の暑さによる深刻なインシデントを受け、FIAはドライバーの安全強化のため、義務的な冷却ベストの導入を推進しています。しかし、3度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンをはじめとする主要人物が、快適性の問題とコックピットのスペースの制約を理由に、これをドライバーの選択に委ねるべきだと主張しており、安全とドライバーの個人的な好みを巡る議論が勃発しています。これは、今後のF1のレギュレーションやドライバーのウェルビーイングに影響を与える可能性があります。

詳細:

  • ルールの背景: FIAが義務的な冷却ベストの導入を推進するきっかけとなったのは、2023年カタールGPでした。このレースでは極度の暑さにより、エステバン・オコンがコックピット内で嘔吐し、ランス・ストロールは意識を失いそうになる事態が発生しました。
  • 現在の措置: 先日のシンガポールGPでは、FIAが暑さによる危険を宣言し、チームに対し、最大50メートルのチューブで水を循環させる冷却ベストシステムを搭載するよう義務付けました。
  • フェルスタッペンのスタンス: ベテラン・ドライバーであるマックス・フェルスタッペンは、冷却ベストの使用は任意であるべきだと固く信じています。「私はこのベストを使ったことはありませんし、使うつもりもありません。なぜなら、これはドライバーが選択すべきだと感じるからです」と彼は述べました。
  • 安全か、選択か: FIAの安全への懸念を認めつつも、フェルスタッペンはピットエントリーのデザインなど、他の安全対策の改善にもっと優先順位を置くべきだと主張しています。彼はチューブやベルトの不快感を嫌っており、これは個人的な好みの問題だと断言しています。
  • コックピットの制約: フェルスタッペンが指摘する重要な実用上の問題は、F1コックピットのスペースの狭さです。彼は、GTカーやプロトタイプレイヤーマシンとは異なり、F1カーはベストやケーブル、そして冷却を維持するために必要なドライアイス(通常15〜20周しか持たない)を収めるには狭すぎると指摘し、結果としてドライバーは「熱いお湯…あるいは紅茶」を飲むことになるだろうと語りました。
  • ラッセル氏の見解: GPDA(ドライバーズ・アソシエーション)のディレクターであるジョージ・ラッセル氏は、一部のレースでベストを使用しているものの、「まだ完璧な解決策ではない」と認めています。彼は、テストは実際のレース環境でしか行えず、チームも熱を発生させる電気ボックスや油圧ラインの配置変更など、車載の冷却システムを改善していると指摘しました。

今後:

ドライバーの個人的な選択と義務的な安全対策との間の議論は、2026年のレギュレーション導入が近づくにつれて続くでしょう。FIAは、冷却ベストをドライバー装備の必須要素とする意図があるならば、コックピットのデザインに関連するドライバーの快適性や実用的な実装の課題に対処する必要があります。この議論は、F1の安全性の継続的な進化と、ドライバーからのフィードバックおよび運用上の現実とのバランスの必要性を浮き彫りにしています。

元の記事 :https://racingnews365.com/max-verstappen-voices-major-opposition-to-proposed-f1-...

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