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KTMの「2番手」、フルタイムではないテストライダー、ポル・エスパルガロ

KTMの「2番手」、フルタイムではないテストライダー、ポル・エスパルガロ

要約
KTMのテストライダー、ポル・エスパルガロが、フルタイムライダーを上回る驚異的なパフォーマンスを発揮し、チーム内2番手の存在として浮上しました。彼の活躍は、KTMのライダー戦略とRC16のタイヤ摩耗問題に根本的な問いを投げかけています。

今年のKTMで最高のライダーがペドロ・アコスタであることは明らかですが、驚くべきことに、フルタイム出場経験のないテストライダー、ポル・エスパルガロが2番手の座を脅かしています。2023年に怪我のためフルタイムレーシングから退いたエスパルガロは、負傷したマーベリック・ビニャーレスの代役として出場し、代役としては異例の高さで安定したパフォーマンスを発揮し、フルタイムライダーをも凌駕しています。

なぜ重要か:

  • エスパルガロの目覚ましい活躍は、KTMの未開発の潜在能力を示唆し、現在のライダーラインナップとワイルドカード戦略の有効性に疑問を投げかけています。
  • 彼の代役としての成功と、ペドロ・アコスタをはじめとするフルタイムライダーたちのRC16のタイヤ摩耗に対する不満は、特に欧州外のトラックで発生するバイクのパフォーマンスにおける根本的な問題を浮き彫りにしています。
  • この状況は、KTMが2026年のレギュレーション変更に向けて、ライダー戦略と開発の焦点を再評価することを余儀なくさせる可能性があります。

詳細:

  • 並外れた代役パフォーマンス: エスパルガロは、マーベリック・ビニャーレスの代役として3戦(ブルノ、バルトンパーク、フィリップアイランド)に出場し、毎回少なくとも1名のフルタイムKTMライダーより予選で速く、2戦では直接Q2に進出しました。
  • 1戦あたりの平均ポイント: エスパルガロの平均7.7ポイントは、ペドロ・アコスタ(12.3)に次ぐKTM内2位のスコアで、ブラッド・ビンダー(6.6)を上回ります。
  • スピードと快適さ: 2ヶ月間バイクに乗っていなかったにもかかわらず、エスパルガロは「プッシュすれば出てくる…バイクに乗っている感覚があり、やりたいことができる。過去のようにアグレッシブにライディングスタイルを適用できる。そして大きなミスはしない」と述べ、すぐに競争力のあるスピードを取り戻しました。
  • レースペースの課題: 予選では好調ですが、レースペースは通常KTM勢で4番手でした。彼はレースのブランクと、フルレースでのタイヤマネジメントへの不慣れが、フィリップアイランドでの過度なタイヤ劣化につながったと認めています。
  • KTMバイクとの親和性: エスパルガロはKTMバイクの開発初期からリードライダーを務め、特別な関係を築いています。彼のパフォーマンスは、一部のフルタイムの同僚よりもRC16ライダーとして効果的である可能性を示唆しています。

KTM内の不満の高まり:

  • タイヤ摩耗の問題: ペドロ・アコスタを含むフルタイムライダーたちは、RC16のリアタイヤ摩耗、特に欧州外のサーキットでの深刻な問題について懸念を表明しています。
    • アコスタはフィリップアイランドで「70%のパフォーマンスで走っていた」と嘆き、「KTMは今、一歩進まなければならない。私は全力を尽くしている…毎週これらのことを処理しなければならない。疲れる」と語りました。
  • エッジグリップの不足: ブラッド・ビンダーも同様に、「リアのエッジグリップが大幅に不足している。だからエッジでスピンし始め、それをドライブ全体で引きずる。ゴムを使いすぎる」と指摘しました。
  • 欧州外のデータ不足: エスパルガロは、欧州ではデータが豊富でタイヤ問題をうまく管理できるが、「欧州を離れると、データが不十分で、我々のコントロールを離れることが起こり、防げないことが起こる」と述べました。

今後の展開:

エスパルガロはセパンでビニャーレスの代役を務め続け、再び驚きをもたらす可能性があります。フルタイムキャリアは終わったかもしれないと認識しつつも、テストとチームの士気のために2026年のワイルドカード出場を依然として望んでいます。KTMはRC16のタイヤ問題を早急に解決し、特に新星ペドロ・アコスタが表明した不満を考慮に入れ、エスパルガロの安定したパフォーマンスを長期戦略にどう組み込むかを検討する必要があります。

元の記事 :https://www.the-race.com/motogp/ktms-second-best-motogp-performer-isnt-even-full...

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