
メルセデス、新共同オーナー兼テクノロジーアドバイザーを発表、戦略的布陣を強化
トト・ヴォルフは、CrowdStrikeのCEO兼創業者であるジョージ・カーツ氏に所有権の一部を譲渡することで、メルセデスAMGペトロナスF1チームにおける自身の株式を調整しました。AIサイバーセキュリティのリーダーであり、実績あるレーサーでもあるカーツ氏は、チームの戦略運営委員会に加わり、新たなテクノロジーアドバイザーとしての役割を担います。
なぜ重要か:
これは単なる所有権の移行ではなく、メルセデスにとって極めて重要な時期における、技術的専門知識と資本の戦略的な注入です。フォーミュラ1がパフォーマンス向上のためにデータ分析、AI、最先端技術への依存度を高める中、技術とモータースポーツの両分野で確かな実績を持つジョージ・カーツ氏のような人物を迎え入れることは、進化し続けるこのスポーツにおいて、メルセデスが競争優位性を維持し、限界を押し広げようとする決意を示すものです。
詳細:
- 所有権の再構築: 以前はメルセデス・ベンツおよびINEOSと共に3分の1の株式を保有していたトト・ヴォルフは、自身の株式の15%をジョージ・カーツ氏に譲渡しました。
- 新たな戦略的役割: カーツ氏は、競争モータースポーツ、データ分析、パフォーマンスの交差点に焦点を当てたテクノロジーアドバイザーを務めます。AIサイバーセキュリティにおける彼の専門知識は、チームのイノベーション戦略を強化することが期待されます。
- 運営委員会の任命: カーツ氏は、Ola Källenius(メルセデス・ベンツ・グループAG取締役会会長)、Sir Jim Ratcliffe(INEOS)、トト・ヴォルフといった主要人物と共に、チームの戦略運営委員会にも参加します。
- ガバナンスの維持: メルセデスは、チームの全体的なガバナンス構造に変更はないこと、そしてトト・ヴォルフは引き続き全ての既存の執行役員としての役割を担うことを確認しています。
- カーツ氏の経歴: CrowdStrikeのCEOとしての成功に加え、カーツ氏は2023年のル・マン24時間レース(LMP2 Pro-Amクラス)優勝、2021年のセブリング12時間レース優勝、そしてメルセデスAMG GT3車両での複数回の優勝経験を持つ、熟練した耐久レーサーでもあります。
今後の展望:
ジョージ・カーツ氏とのこの戦略的パートナーシップは、特に現代F1においてますます重要となっているデータ分析やサイバーセキュリティ分野における、メルセデスの技術開発を加速させると予想されます。また、米国およびグローバルなテクノロジー分野におけるチームのエコシステムを拡大する彼の役割は、新たな技術パートナーシップや投資の機会を開く可能性もあります。
- ヴォルフ氏は、カーツ氏のユニークなレーシング洞察力とビジネス手腕の組み合わせが、「フォーミュラ1の未来にとってますます関連性が高まっている」と強調しました。
- カーツ氏自身も、レースでの勝利とサイバーセキュリティとの相乗効果を強調し、「ミリ秒が重要だ。実行がすべてだ。データが勝利を収める」と述べました。この哲学は、テクノロジーを通じたパフォーマンス追求というF1の絶え間ない努力と完全に一致しています。
- チームは、スポーツが新たな技術規定へと進み、データに基づいた意思決定への依存度がさらに高まる中、カーツ氏のアドバイザリー能力を活用して競争上の優位性を獲得することを目指します。
元の記事 :https://racingnews365.com/breaking-mercedes-announce-major-move-as-new-co-owner-...






