最新ニュース

フェラーリ会長ジョン・エルカーン氏、183億円の税金和解で合意 嫌疑晴らしリーダーシップに集中

フェラーリ会長ジョン・エルカーン氏、183億円の税金和解で合意 嫌疑晴らしリーダーシップに集中

要約
フェラーリのジョン・エルカーン会長が、183億円規模の税金問題でイタリア当局と和解しました。嫌疑不認と1年間の社会奉仕を条件に、刑事手続きは終結へ向かい、今後は会長職に集中する見込みです。

なぜ重要か

フェラーリのジョン・エルカーン会長が、イタリア税務当局との間で、故祖母の遺産を巡る高額な税金問題について和解に至りました。これにより、フォーミュラ1や自動車業界全体で要職を務めるエルカーン氏は、訴訟や捜査の負担から解放され、リーダーシップに集中できるようになります。

全体像

エルカーン氏と、その姉妹であるラポ氏、ジネヴラ氏は、2019年に亡くなったマレラ・カラッチョロ氏の遺産に関して、申告漏れが指摘されていた約10億ユーロの資産と2億4850万ユーロの相続税について、総額1億8300万ユーロ(約2660億円)を支払うことで合意しました。この税金問題は、故人のスイスでの居住実態が争点となっていました。

詳細

  • 財政的解決: 1億8300万ユーロの支払いは、税務当局の主張に対する和解金です。
  • 法的終結: この和解により、エルカーン氏に対する税金詐欺の疑いでの刑事捜査は終結に向かい、裁判所の最終承認を待つ段階となります。
  • 社会奉仕: 合意の一環として、エルカーン氏は1年間の社会奉仕活動を行う予定で、高齢者支援や薬物依存症治療支援団体などが活動先として検討されています。
  • 嫌疑不認: エルカーン氏の弁護人であるパオロ・シニナルスキ氏は、和解と社会奉仕が、いかなる不正行為や責任の承認を意味するものではないと強調しています。執行猶予が認められれば、手続きは中断され、所定期間の完了をもって全ての罪が消滅する可能性があります。
  • 姉妹との連携: エルカーン氏の姉妹であるジネヴラ氏とラポ氏も、同様に嫌疑の取り下げを求めており、同様のプロセスを経る見込みです。

エルカーン氏の影響力

フェラーリの会長として、エルカーン氏はフォーミュラ1において、2025年シーズンに7度のワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンを獲得するなど、戦略的な決定に重要な役割を果たしています。チームの日常業務はフレデリック・バスール代表が担当していますが、エルカーン氏の監督はフェラーリブランド全体とその方向性を形作っています。

フェラーリ以外にも、エルカーン氏はステランティスの会長として、フィアット、ジープ、プジョー、マセラティ、アルファロメオなど、多岐にわたる自動車ブランドを率いています。

今後の見通し

この和解案は、最終的な司法承認を待つのみです。税金問題が解決したことで、エルカーン氏は自動車およびモータースポーツ界における指導的立場を維持し、その役割に専念していくことになります。

元の記事 :https://f1i.com/news/548297-ferrari-chair-elkann-settles-tax-dispute-with-hefty-...

logoF1i.com

F1 COSMOS | フェラーリ会長ジョン・エルカーン氏、183億円の税金和解で合意 嫌疑晴らしリーダーシップに集中