
FIAのADUO決定に物議、独走中のメルセデスにアップグレードの機会
FIAが初めて導入した「追加開発アップグレード機会(ADUO)」の第一弾の結果が、広範な混乱を招いています。今シーズン圧倒的な強さを見せるメルセデスに、エンジンのアップグレードが許可されたためです。シルバーアローズは2026年シーズンの開幕6戦でポールポジションと優勝をすべて独占していますが、FIAの技術調査により、レッドブル・パワートレインズが内燃機関(ICE)性能のベンチマークに指定されました。
Why it matters:
今回の決定は、F1が歴史的に忌避してきた「BOP(性能調整)」に近い要素を導入したことになります。理論上の「ベンチマーク」エンジンの開発を凍結させる一方で、すでにランキング首位に立つチームにアップグレードを認めることは、競技の公正な競争原理を歪め、勝ちすぎているチームをさらに優遇するリスクを孕んでいます。
The Details:
- ベンチマーク: FIAはレッドブル・パワートレインズのDM01 ICEを公式に最高性能として指定しました。
- パラドックス: ICEの性能はトップであるものの、レッドブルは6戦終了時点でメルセデスにポイントで72点差をつけられています。
- 機会の付与: 純粋なICE性能で少なくとも2%劣ると判定されたメルセデスは、1回の開発アップグレードを行う権利を得ました。
- 技術的範囲: ADUOは、シャーシパッケージやPU全体の効率ではなく、内燃機関(ICE)単体の性能のみを評価対象としています。
The Big Picture:
スカイスポーツのデビッド・クロフト氏は、この動きを「不可解」と切り捨て、システムが実際のトラック上の現実と乖離していると主張しています。クロフト氏は、PUにおける現在のコストキャップ制限こそが真の障壁であると指摘し、FIAはPUメーカーの予算制限を完全に撤廃し、人為的な制約なしに複雑な2026年マシンを完成させるべきだと提案しています。
What's next:
この論争は、ADUOがICE単体ではなく、パワーユニット全体を評価するように修正されるべきかという重要な問いを投げかけています。シーズンが進むにつれ、この決定がメルセデスの2026年タイトル独走を決定づけるのか、あるいはFIAが技術的均衡を管理する方法を再考させることになるのかが注目されます。
元の記事 :https://www.planetf1.com/news/mercedes-aduo-upgrade-questioned-baffling-fia-deci...




