最新ニュース

シーズン全勝 F1不滅の記録:100%ポイント達成者たち

シーズン全勝 F1不滅の記録:100%ポイント達成者たち

要約
アルベルト・アスカリとジム・クラークは、過去の「ポイント除外」規定によりシーズン100%ポイントを達成しました。現代F1の累積ポイントシステムでは不可能なこの偉業は、F1史に不滅の記録として残ります。

マックス・フェルスタッペンが2023年シーズンに現代的なポイント獲得記録を樹立しましたが、F1初期の技術的なレギュレーションにより、2人のレジェンドが究極かつ再現不可能な偉業を達成しています。それは、チャンピオンシップで獲得可能な全ポイントの100%を獲得したことです。

なぜ重要なのか:

F1のポイント獲得履歴を深く掘り下げると、このスポーツのレギュレーションがいかに進化してきたかが明らかになります。高ポイント配分と全結果の加算を特徴とする現代のポイントシステムでは、満点を獲得することは事実上不可能であり、これらの初期の記録は真に「不滅」のものとなっています。

詳細:

  • 現代の状況: 2025年現在、ドライバーは全648ポイント中最大473点を獲得可能で、これはランド・ノリスの理論上の完璧なシーズン(72.99%)に相当します。これは、2016年のニコ・ロズベルグの73.33%に次ぐ歴代16位となります。
  • フェルスタッペンの圧倒的な強さ: 19勝と2位2回で575点を記録したマックス・フェルスタッペンの2023年シーズンは、驚異の92.74%を達成しました。これは現行のポイントシステム下で最高の数字です。
  • ポイント除外制度の時代: 1990年まで、F1チャンピオンシップは「ポイント除外(dropped scores)」制度を採用していました。これは、ドライバーの一定数以上の成績のみが最終的なランキングにカウントされるというものです。この重要なルールが、「完璧な」シーズンポイント達成の可能性を生み出しました。
  • アルベルト・アスカリ(1952年):
    • 背景: 8レース(インディ500含む)のうち、上位4戦の結果のみがポイント計算の対象となりました。
    • ポイント配分: 上位5名に8-6-4-3-2点、ファステストラップに1点が与えられ、満点は36点でした。
    • 偉業: アスカリは、開幕戦スイスGPを欠場したにもかかわらず、ファステストラップと共に6戦連続で優勝し、最高点の36点を獲得しました。ポイント除外なしのシーズン合計では53.5点になったはずです。
  • ジム・クラーク(1963年 & 1965年):
    • 背景: 1963年には10戦中上位6戦がカウント対象となり、満点は54点でした。
    • ポイント配分: ポイントシステムは、上位6名に9-6-4-3-2-1点でした。
    • 偉業: クラークは1963年に7勝を挙げ、54点を獲得して100%を達成しました。彼は1965年にもこの偉業を繰り返し、9戦中6勝で再び54点に到達。特筆すべきは、1965年にモナコGPを欠場してインディ500で優勝し、同じ暦年で両レースを制した唯一のドライバーとなったことです。

全体像:

「ポイント除外」ルールは、チャンピオンシップの勝ち方や記録の作り方に根本的な変化をもたらしました。現代のF1は全レースでの一貫性を要求するため、100%のポイント獲得は不可能に近いです。これらの歴史的な記録は、各F1時代のユニークな課題とレギュレーションを強調しています。

今後の展望:

現行のレギュレーションは累積ポイントシステムを重視しているため、アスカリとクラークの驚異的な功績は今後も揺るぐことはなく、F1の歴史において不可能で、かつ破られることのない記録保持者としてのユニークな地位を確固たるものにするでしょう。

元の記事 :https://racingnews365.com/the-impossible-f1-record-which-can-never-be-broken

logoRacingnews365