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F1、FIAの懸念をよそに2027年からのスプリントレース拡大を推進

F1、FIAの懸念をよそに2027年からのスプリントレース拡大を推進

要約
F1は2027年からスプリントレースの回数増加を目指していますが、FIAは参加者の負担や競技の公正さを理由に懸念を示しています。収益拡大とスポーツの原則との間で、今後の交渉が注目されます。

F1、FIAの懸念をよそに2027年からのスプリントレース拡大を推進

フォーミュラ1(F1)の商業権ホルダーであるFOM(Formula One Management)は、現在最大6戦のスプリントイベントを2027年シーズンから大幅に増やすことを目指しています。この動きは、プロモーターやファンのエンゲージメントが高まっていることから、商業的利益を最大化するためのものです。

なぜ重要か:

この動きは、すでに過密なカレンダーの中で、より多くのレースアクティビティを提供することで、F1の収益源を強化しようとするものです。しかし、スポーツの競技的整合性やパドック関係者の福祉保護を担う統括団体であるFIA(国際自動車連盟)からの、潜在的な懸念に直面しています。

全体像:

FOMは、スプリントイベントを主要な収益源と見なしています。報道によると、プロモーターはスプリント開催のために追加で300万ドルを支払っており、このフォーマットはより多くのレースを提供することで、チケット販売やテレビ視聴率の向上につながります。一方でFIAは、チームやスタッフへの運用負荷の増加、そしてスポーツの根本的なアイデンティティへの潜在的な影響を理由に、競争セッション拡大に対して一貫して慎重な姿勢を示しています。

詳細:

  • 商業的魅力: FOMは、レースプロモーターからの強い関心とファンのエンゲージメント向上を強調。このフォーマットは、金曜日の予選と土曜日の100kmレースの前に、わずか1時間のプラクティスを提供し、レースウィークエンド全体にわたる注目点を増やします。
  • 規制上のハードル: スプリントイベント増加の提案は、2段階の規制プロセスを通過する必要があります。まず、FOM、FIA、各チームで構成されるF1コミッションがコンセプトについて投票を行います。その後、世界モータースポーツ評議会が変更の承認または拒否権を行使します。
  • FIAの懸念: FIAの消極的な態度は、追加の競争セッションによるトラックオペレーションと人員への負担増に起因しています。これは、2023年にスプリントが3戦から6戦に拡大された際の議論とも共通しています。
  • 今後の議論: 2027年の議論には、リバースグリッド形式のような、議論を呼ぶ可能性のあるアイデアが含まれる可能性が高く、コミッションがこれらを検討する予定です。

次のステップ:

FOMの目標は、観客にとって非常に魅力的なイベントを作り出すことですが、FIAの役割は、これらの商業的野心と、F1のスポーツ遺産および移動するサーカス団(パドック関係者)の福利の保護とのバランスを取ることです。2027年シーズンを前に、利害関係者が商業的成長と根本的なスポーツ原則のバランスをどのように考慮するか、継続的な交渉と意見の相違が予想されます。

元の記事 :https://www.planetf1.com/news/whats-behind-f1-push-for-more-sprint-races

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