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F1、2026年シーズンから義務的な2ストップ戦略の導入を検討

F1、2026年シーズンから義務的な2ストップ戦略の導入を検討

要約
F1が2026年シーズンから義務的な2ストップ戦略の導入を検討。レースの戦略的深みと面白さを増す狙いだが、チームの懸念や規則手続きなどの議論が必要です。

F1は、2026年シーズンから「義務的な2ストップ戦略」を導入するという物議を醸す提案を議論する予定です。PlanetF1.comが確認したこのコンセプトは、グランプリ週末の戦略的な予測不可能性を高め、レースアクションを向上させることを目指しています。

なぜ重要か:

単一のピットストップで決着するレースがいくつか続いた後、F1の商業的権利保有者は、戦略的変動性を高め、過度なタイヤマネジメントの必要性を減らすためのルール変更を推進しています。この動きはレースのダイナミクスを根本的に変え、チームに、よりアグレッシブな戦略を採らせ、ファンによりエキサイティングなレースを生み出す可能性があります。

詳細:

  • 現行規定: ドライバーは、ドライレースでは既に2種類の異なるタイヤコンパウンドを使用することが義務付けられており、最低1回のピットストップが必要です。2024年のモナコGPでは、義務的な2ストップ戦略が試験的に実施されましたが、結果は様々でした。
  • 提案の意図: 2回目の義務的なピットストップを導入することで、戦略的な不確実性を高め、ドライバーがタイヤの摩耗を常に管理することなく、よりハードにプッシュできるようにすることが目標です。
  • チームの抵抗: モナコでの試験実施後、一部のチームがピットストップ前にペースを落として集団を遅らせる戦術を見せたことから、F1チームからは懸念の声が上がり、このコンセプトは当初、F1コミッションの投票に必要な支持を得られませんでした。
  • ガバナンスプロセス: 2ストップ義務化のルールがモナコ以外で拡大されるには、まずF1コミッションに提出される必要があります。ピットストップ規則の変更には、F1コミッション(10チーム、FIA 10票、Formula One Management 10票で構成)による過半数以上の賛成票(翌年4月30日以降の場合、30票中28票)が必要です。
  • 2026年のガバナンスの不確実性: 現行のコンコルド協定が2026年シーズン以降も有効であるか不明確なため、ガバナンスプロセスには不確実性があります。しかし、F1は既存のプロセスに概ね沿って進んでおり、F1コミッションからの提案は、正式な規則化のためにワールド・モータースポーツ・カウンシルに送られます。

行間を読む:

この提案は、F1の商業目標(Liberty MediaのFormula One Managementが主導)と、その規制機関であるFIAとの間の継続的な緊張関係を浮き彫りにしています。FOMは、スポーツの商業的価値を最大化するために、スペクタクルとアピールを高めようとしており、これはしばしば、よりダイナミックなレースを推進することを意味します。FIAは、成長を目指しながらも、規制へのアプローチにおいては、より保守的で伝統的な傾向があります。チームはしばしば、両者の利益のバランスを取ることを余儀なくされます。

今後:

義務的な2ストップレースというコンセプトは、今後のF1コミッション会議で主要な議論点となるでしょう。承認されれば、2026年シーズンのレース戦略に大きな転換点をもたらし、タイヤマネジメントが戦略的ギャンブルや全開走行の陰に追いやられる、F1レースの新時代を到来させる可能性があります。

元の記事 :https://www.planetf1.com/news/f1-mandatory-two-stop-rule-change

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